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社内スクラム研修を開催しました!

先日12/16に、社内の開発チームにてスクラム研修を開催しました。

TeamSpiritでは開発プロセスにスクラムを採用しています。年々スクラムガイドがアップデートされゆく中、私たちも継続的なアップデートと理解深化を目指し、定期的な社内スクラム研修を企画しました。

一般的なスクラム研修は数日間に渡るものも珍しくなく、内容もかなりハイレベルなため、チームメンバー全員が受講するというのはかなりハードルが高く適切ではありません。そこで、外部のスクラムマスター研修を受講し学習したメンバーがこの社内研修で講師となることで、自分たちが利用する開発プロセスを自分たちで学び、活用できるよう「スクラム研修の内製化」を目論んでいます。

研修概要

今回は、外部研修受講者の間でも特に関心の高かった「ストーリー分割」をテーマに開催しました。
zoomを利用して、まず最初に全員で講師の解説を聞き、その後各チーム3~4人に分かれてワークショップを行いました。ワークショップではcacooをホワイトボードのように利用して意見交換をしつつ、テーマへの理解を深めていきした。

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「ストーリー分割」では、まず良いストーリーのための要点「INVEST」、テンプレートとなる「Davis/Cohn」を解説し、また従来型の開発アプローチ(横切り)を例示し、それと異なる分割「縦切り」の解説をしました。
その後、課題を提示し、各チームに分かれてワークショップを行いました。課題は「クライアントが自宅でパーティを企画しています。クライアントから家の掃除を依頼されたものの、家には5つの部屋があり、また家に掃除用具が揃っているのか、家の中が今散らかし放題なのか、すでに片づいているのかどうかも分かりません。」といったものです。各チームでのワークショップでは、「クライアントの家でパーティーを開催するためには、どのようにして家の掃除を進めべきか」をテーマにして議論を深めました。

研修の学び

チーム内では、各メンバーが各々の視点から課題のストーリーの分割を試み、その中で様々な意見が挙がりました。

  • 「客人が泊まるかもしれないので、先に寝室を掃除する」→プロダクトバックログの中でもっとも優先するのはどれか
  • 「どこまで掃除をすればいいか?1部屋に時間をかけると他が終わらない」→つまりまず「完了の定義」を定めなければいけない
  • 「まずはどんな掃除用具があるのかを調べたい」→これはストーリーではなく「タスク」となる

など、それぞれの疑問や考えが、スクラム開発の中でどのポイントに位置付くかの整理に繋がりました。
また、どうしても最初は横切りのタスク化からアプローチしてしまうため、縦切りと横切りの違いについての気付きもありました。

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ワークショップ中のcacooの様子

実務の中では、スクラムの原則に従い綺麗にストーリーにして取り組むのはなかなか難しいものですが、起票時にストーリーとして書いているのか、タスクとして書いているのかに意識が向くだけでも、スクラムの活用レベルを一段階引き上げることができたのではないかと思います。

また3ヵ月リリースである弊社プロダクトの開発サイクルと、2週間リリース前提のスクラム原則の間にあるギャップなども浮かび上がり、メンバー一人一人が自分たちのスクラムをどのようにしてより活用していくか、思考をさらに深めることができました。

今後の取り組み

今回は、スクラムのごくごく一部の要素だけをピックアップして開催しました。
スモールスタートとして1時間だけの開催となったため、まだまだ深堀りしきれていない点も多く、参加者からももっと議論の時間が欲しいなどの感想が挙がりました。

今回は残念ながら時間切れで割愛してしまいましたが、チームでの意見がまとまったところで、各チームメンバーが他チームへ訪問して意見交換をする「ファンアウト」もカリキュラムには組み込んでいました。研修の振り返りでは、次のテーマとして「相対見積もり」や「読書会」なども挙がっており、まだまだ学習していきたい領域、やってみたいカリキュラムは沢山あります。

今後も引き続き社内研修を開催し、社内全体のスクラム習熟度をより高めていきます。