こんにちは、この9月から新規事業推進室に異動になった倉谷 (id:a-kura) です。
今年も技術系アドベントカレンダーの季節ですね。最近アウトプットできていないので、年に1度でもこういった機会があるのは良いですね。
はじめに
さて、皆さんは複数のスクラッチ組織や本番組織で並行して作業することはありませんか?
ソースコードをデプロイして開発しているスクラッチ組織
パッケージをインストールしてパッケージのテストをしているスクラッチ組織
QAエンジニアやプロダクトマネージャーに渡すためのスクラッチ組織
そして、普段使っている本番組織など開発するためには多くのスクラッチ組織に接続しながら作業することがあります。
その際に、どのブラウザのウィンドウやタブがどのSalesforce組織に接続されたものなのか分からなくなってしまいます。
そこで、どのSalesforceに接続されたブラウザのタブなのか整理しやすくするためのTipsを紹介します。
目次
- はじめに
- 目次
- 物理的にディスプレイを分ける
- 仮想デスクトップを分ける
- ブラウザのウィンドウに名前をつける
- Google Chrome拡張:ORGanizer for Salesforceを利用する
- ブラウザを切り替える
- おわりに
物理的にディスプレイを分ける
複数のディスプレイを作業している人は、接続する組織に応じて開くディスプレイを決めて運用する方法が考えられます。
ただ、この方法では正面のディスプレイで作業できなかったり、外付けのディスプレイがない環境では使えない、といった制約があります。
仮想デスクトップを分ける
物理的にディスプレイが分けられない場合は、OSの機能を利用して仮想デスクトップを分ける方法があります。
この方法であれば、物理的に複数のディスプレイがなくても切り替えながら利用できます。ただし、画面を横に並べて同時に操作するようなことができない制約があります。
ブラウザのウィンドウに名前をつける
Google Chrome、Microsoft Edgeに限定されますが、この2つのブラウザであればウィンドウに名前をつけることができます。ウィンドウリストの名前に反映されるだけなので、ブラウザのウィンドウを見るだけで区別できないのが惜しいところです。
Google Chrome拡張:ORGanizer for Salesforceを利用する
ORGanizer for Salesforce を利用するとSalesforce組織ごとにアイコンの表示色、画面上部の区切り線の色を指定できます。これによってブラウザのウィンドウを見るだけで区別できるので非常に助かります。ただし、スクラッチ組織はすぐに作成しなおしたりするためパスワードを設定せずに利用しますが、この方法では必ずパスワードを設定する必要があります。
ブラウザを切り替える
最後になりますが、ブラウザを切り替えることで区別する方法があります。
Salesforce CLIを利用する場合には標準のブラウザが利用されてしまうため、他のブラウザを利用するためのオプションを紹介します。
通常利用しているブラウザ以外のブラウザでスクラッチ組織を開く
Salesforce CLIでスクラッチ組織を開く場合には、-b
または --broswer
オプションを利用することで標準ブラウザ以外のブラウザでスクラッチ組織を開くことができます。
具体的には、Firefoxで開く場合は下記のようなコマンドになります。sf org open --target-org xxx --broswer firefox
ブラウザは、chrome
、 edge
、firefox
の3つが指定できます。
普段Google Chromeを標準ブラウザとして利用している方であれば、Microsoft EdgeやMozilla Firefoxを指定することで区別ができるようになります。
スクラッチ組織を開くためのURLを発行する
Salesforce CLIでスクラッチ組織を開く方法として、URLを発行する方法があります。-r
または --url-only
オプションを利用することでスクラッチ組織を開くためのURLを発行できます。
具体的には、下記のようなコマンドになります。sf org open --target-org xxx --url-only
コマンドを実行すると、スクラッチ組織に接続するためのURLが出力されます。そのURLを任意のブラウザに貼り付けてEnterキーを押下すると、スクラッチ組織を開くことができます。
おわりに
今回はブラウザで開いているSalesforce組織を区別するために役立つTipsを紹介しました。これらの方法を利用することで迷子になる可能性が少しでも減らせれば幸いです。
最後になりますが、この投稿はSalesforce Advent Calendar 2023、およびチームスピリット Advent Calendar 2023 の第6日目の投稿になります。